顧客は追いかけるな!
ジャン・ストリンガー&ステーシー・ホール著 『顧客は追いかけるな!―48時間で顧客が集まるシンクロニシティの法則!』
こんな都合の良いことが起こるのだろうか!
待っているだけで、完璧な顧客がこちらに向かってやってくる。
こんな都合の良いことが起こるのだろうか!
にわかに信じがたいのだが、帯に書かれた
「ブライアン・トレーシー、ロバート・アレン推薦!」
の文字は余りにも強力だった。
期待を込めて、熟読した。
●ステップ1
完璧な顧客の特徴を明らかにする
●ステップ2
完璧な顧客を動機づけるものを知る
●ステップ3
自分が期待されたいことを明確にする
●ステップ4
さらなる改善点を明らかにする
とこんな内容だった。
結局、念じていれば自然に顧客が集まる、ということではない。
ただひたすら願っていれば、顧客が勝手に集まってくれて、知らない間に商品やサービスを買ってくれるというものではないのだ。
やっぱり、そんな都合の良いことは起こらない。
自分が望む「完璧な顧客」をイメージし、それを紙に書き出し、しっかりと意識することから、自分のとるべき行動が明確になる。
いや、厳密に言うと、とるべき行動を明確に意識できなかったとしても、潜在意識がその行動へと導いてくれるということなのだ。
それがおそらく「シンクロニシティ・マーケティング」の本当に意味だろう。
「偶然」と思えるような幸運は確かにあるのだろうけども、それが戦略的に発生させられると信じることで、自分の行動は確実に変わる。
「行動が変わる」 ここがポイントだ。
願えば叶う!は正しいのだが、願い方があるということだ。
この本には、その正しい願い方が書いてある。
正しく願えば、それを実現するための正しい方法論が導き出される。
こんなビジネスをしたい、こんな顧客とだけつきあいたい。
そんなことも意識せずに、とにかく沢山の顧客を獲得したい、売上を爆発させたい、とただひたすら願い、闇雲に行動しても、空回りをするだけだ。
自分にとっての「完璧な顧客」は誰なのか?がわかれば、その人たちがどこにいるのかを探せばいい。探せ出せたら、どの人たちが何を望んでいるのかを知ればいい。そして、それを自分が提供し、自分の存在を知らせればいいのだ。
そうすれば、自然と「完璧な顧客」は集まってくる。単純な論理なのだ。
さらに、獲得した顧客に「あなたは完璧な顧客ですよ」と伝え、感謝をし続ければ、完璧な顧客は完璧な顧客でい続けてくれる。それが、顧客を維持し続けるコツだ。これも単純な論理だ。
しかし、ここでも思う。
「知っている」と、「実行する」との間には大きな距離がある。
なんだかんだ言っても、「完璧な顧客」を明確にすることから始めてみる価値は充分にあると判断してしまった。
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