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2008年3月 3日 (月)

常識の壁をこえて

02552787ダン・ケネディ著 金森重樹監訳 『常識の壁をこえて…こころのフレームを変えるマーケティング哲学』

ダン・ケネディって成功本も書いていたんですね。知りませんでした。マーケティングの本だと思って手にしたのですが、内容は胸のすく成功法則本でした。

一気に読みきってしまいましたが、この本って、神田さんの『非常識な成功法則』のネタ本ですよねぇ。間違いないですね。発想がまったく同じというか、神田さんがこの本のコンセプトを真似た、というのがはっきりとわかる内容です。この本を読んでいる間、「謙虚を嫌悪し、傲慢に徹する」という神田さんの声が頭の中をぐるぐると巡っていました。

この本のコンセプトは、「世の中に出回っている成功のルールを闇雲に信じるな。成功にルールはない!常識の壁を越えろ!」というものです。原題はまさしく『No Rules』
金森重樹さんの解説が非常にわかりやすいです。

これまで社会の暗黙のルールとされてきたものは、実は先にやってきて良い席にぬくぬくと腰を掛けたエスタブリッシュメントが、あとから来た連中に席を横取りされないために作ったルールであったり、自分達の保身のために彼らに有利に作られた不平等なルールであったなどという虚構性が明らかになってきています。
僕らがエスタブリッシュメントの特攻を掛けて、彼らを良い席から叩き出して、僕らが本来居るべき場所に座るためには、まず彼らのウソのルールを熟知したうえで、そのルールに乗らないということが大切なんじゃないかと思います。

ということですよ。

先人の知恵を借りるということは非常に重要なことです。しかし、闇雲に信用することは、逆に成功から遠ざかる危険性も秘めているということです。

世の中の成功のルールはどんどん変わっています。

もちろん、普遍的な法則もあるでしょう。しかし、世の中の変化に応じて変わってしまったルールの方が多いことは事実なのです。その事実をきちんと認識することですね。

生きた市場原理を知り尽くしたマーケティングの神様が説く、成功に対する考え方

これがこの本の最大の魅力です。
成功するためには、大衆の心理を把握する必要があります。大衆の心理は時代の変化に連動します。そのことを知ることがマーケティングの極意です。
マーケティングをマスターすることは、経済的な成功を収めるための最短のコースであることに間違いはありません。
世の中に流布している成功のルールを知るとともに、そのルールが作り出されたバックボーンを理解することも重要です。その上で自分の今の生き方にどう反映するかを判断する。

そう、判断することが重要なのです。

そうしなければ、常識という狭い思考範囲の壁に囲まれて身動きがとれなくなってしまいます。

自分で自分の生き方を判断しなければ、誰かにコントロールされてしまう。

ダン・ケネディの主張はかなり過激です。「なにをここまで」という意見も数多く含まれています。
しかし、これくらい常識を疑い、型を破るという姿勢がなければ、ブレーク・スルーは生まれないのだろうとも思います。

常識の壁の中に押し込まれて、身動きがとれず窮屈な思いをしている方に是非、読んでいただきたい一冊です。


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