とことんやれば、必ずできる
原田永幸著 『とことんやれば、必ずできる―創造力が目を覚ます』
「時間を消費に使うのか、投資に使うのかで、人生は大きく変わります。」
私が密かに尊敬する日本マクドナルドの会長、原田永幸さんの最初の一言がこれです。
やっぱり、成功する人というのは、時間投資ということを念頭に置いて人生を過ごされているようです。
原田さんの時間投資の考え方は、「何事も早くやって、しかも成果を出す」ということです。
人が10時間かかることを3時間で終わらせる。一年かかることを3ヵ月で終わらせて、しかも成果を出す。
この発想をもって、ことに当たることが時間投資の基本だということです。
そして、余った時間を自分の成長のために使うことを考える。いや、自分の成長のための時間を初めから予定して、スケジューリングしてしまうことが重要なのです。
与えられた仕事を与えられた時間を全部使ってこなしているようでは、狙って自分を成長させることはできません。
自分の裁量で自分の時間を使えてこそ、狙った通りなりたい自分になれる、ということです。
それは経営者だから、サラリーマンだからといった立場の違いで可能になることではなく、生きる姿勢、仕事に取り組む姿勢で変わるのです。
原田さんのこの考え方の根本にあるのは、「自己啓発そのものが生きがいだし、もっと大切なものは人と人との愛、家族の愛だ」と言い切る人生観です。
生きている限り成長し続けたい、自分を高めたい、そして人との心の交流をより深めたい、という欲求を満たすことが、人生の最優先事項であると確信しているからこそ、自分の生きている時間を何に使うべきかをはっきりと認識できているのです。
この人生に対する確固とした価値観があるからこそ、時間を投資するという発想が生まれるのでしょう。
だからこそ、人が10時間かかることを3時間で終わらせるために、自分を常に厳しい状況に追い込んでいるのだと理解しました。
原田さんが日本マクドナルドに就任したときの状況は、まさに背水の陣だったと記憶していますが、その後右往左往はあったもののマクドナルドの質は確実に向上しているのを感じます。(もちろん業績も向上してますね。)私もこの一年でマクドナルドを利用する回数が圧倒的に増えました。
この本を読むと、原田さんの物事に対する考え方の基本が会社の経営に見事に反映されていることを確認できます。
「何事も早くやって、成果を出す」という発想が、自分を成長させ、自分の自由になる時間を創出する。
つねに成長したいからこそ自分を追い込むという発想は、なかなか凡人にはできませんが、この好循環を上手につくり上げることが、人生を豊かにする最大の秘訣なのだと、つくづく思いました。
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