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2007年12月 2日 (日)

実録!悪の経営術

4872576764_09_lzzzzzzz小野寺隆著 『ライブドア関連会社元社長が書いた 実録!悪の経営術』

ネガティブな本をもう一冊。

正直、この本を読んで気分が悪くなった。
私のように世の中の汚い部分、人の心の邪悪な部分を意識的に見ないようにして、お気楽に生きている人間にとって、この本は劇薬だと言える。
しかし、この本に書かれていることも世の中の事実なのだ。(いや、この本に書かれていることこそ、世の中の「真の姿」なのかもしれない...)

どこまでが正当な企業活動で、どこからが詐欺なのか。
何が人の役に立つことで、何が人を騙す行為なのか。

企業活動が高度化し、組織が複雑になればなるほど、その基準があいまいになりがちだ。

「お金を儲けることは悪いことではない」

それは間違いない。よく言われることだが、お金儲けは結果であって、目的ではない。
お金儲けが目的になったとき、方法論の正当性が崩れてしまう。
人の心の弱みにつけこむこと。このことからすべての虚業が始まるのではないだろうか。

この本を読むと、自分の懐にお金を集めることは、そんなに難しいことではないのだと感じる。

しかし、本当の意味での成功を勝ち取ることは、そのことでは実現しない。

ハングリー精神にあふれた人々、とくに若者に対して「自分もいつかは成り上がる!」「俺もあんな金持ちになりたい!」という前向きで短絡的なエネルギーを持たせることは、社会の不安定要素を事前に取り去り、多くの"負け組み〟の人々に社会システムに対する疑念を抱かせず、そのまま"負け組み〟にとどめさせることに成功している。

著者はこれが成功法則の流布の大きな意義である、と言っている。
この一文を読むと身体から力が抜けてしまう。

しかし、世に流布している成功哲学にも一片の真実はある。すべてが嘘であるということではない。その一片だけを都合よくとらえることで、苦しい現実から夢の世界に逃避できる。現実を知ることは、その一片以外を意識することに他ならない。と私は信じている。

著者はこの本を書いた真意を、最後にこう語っている。

こんな世の中だが、生きていくためには知らなくてはならない。そのへんの自由意志を捨て去った人間が知る必要なのないのだが、あなたは知らなくてはならない。
私自身、生き方はさまざまな道があると信じたいし、人間は、"貧富〟の枠でくくられない高等な生命体であると信じたい。だが、信じたいことを真実と思い切ってしまうのは、まったく愚かなことである。
それらを知ったうえで、どう生きていくのかは、あなた自身で決めればいいことだ。

いつも思うことだが、起きている現実はひとつだ。それをどう解釈して、自分の行動を決めるかは、その人次第なのだ。

選択を誤らないために、現実をあらゆる角度から解釈する必要性があるのだ。

メディアを通じて、毎日のように報道される世の中の「成功」と「挫折」。
その一面だけをとらえ、自分の目指す道を選ぶことの危険性を充分に教えてくれる一冊として、この本の価値は高いと思った。


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