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2007年3月30日 (金)

日本一のホラ吹き男

Horahukiotoko_1植木等主演 『日本一のホラ吹き男』

28日に植木等さんが逝去された。
私も一時期、植木等さん演じる「無責任男」に随分と勇気づけられた記憶がある。追悼の意を込めて、記事を書くことにする。

もちろん私は、植木等さんが高度成長期のサラリーマンの英雄として一斉を風靡した時代を知らない。しかし、15年位前、サラリーマンとして会社に滅私奉公し、自分を見失い、心身ともに疲れ果ててしまった時に、レンタルビデオ屋で出会った「無責任男」には、随分と勇気づけられた。
当時、カラオケ屋で嬉々としてクレイジーキャッツの曲を歌い、仕事仲間を楽しませたことも良い思い出だ。
おちゃらけたC調な人生哲学に、堅くなった頭がほぐされる快感を味わいながら、日常の呪縛感を打ち破る力をもらったものだ。

テレビで追悼記念に放映された『日本一のホラ吹き男』を久々に観た。
植木等さん演じるところの痛快なドラマの中に、強烈な成功法則を見出せたのは、新たな発見だった。

陸上の三段跳びでオリンピックの金メダル候補として未来を嘱望されていた初等(はじめひとし)は、練習中に大怪我をして、選手生命を絶たれる。
そんななか出会った、ご先祖様、初等之介(はじめひとしのすけ)の自伝(一代記)に触発されて、日本一の大企業での出世街道を目指す。
ご先祖様を見習って、大ボラを吹きながら、それを次々と実現させていく等の行動は、破天荒ではあるが、魅力あふれるものである。
その魅力に、日本一の大企業増益電機(ますますでんき)の大社長もミス増益電機である美女もどんどん惹きつけられて行く。

入社後わずか半年で、日本一の大企業の重役の席と会社一の美女を手に入れた等の非常識な行動の数々は、会社の成長のために自分を捨てて公私共にがんじがらめになっていた高度成長期の多くのサラリーマンに元気と勇気を与えたことであろう。

この破天荒な初等(はじめひとし)の生き方の中には、成功法則のエッセンスが充分に散りばめられている。
痛快なストーリーを楽しみながら、私がこの映画から得た数々の教訓の中から、いくつかのエピソードを紹介する。

1.「俺は、会社はじまって以来の優秀な社員なのだ!」

入社もしていない状況で、よくもこんな台詞が言えるものだ。  
「君はこの会社には入れないね」
そんな言葉を優等生の同級生に浴びせられても、ものともしない。
入社面接で重役たちに「いやいやご苦労さん」と挨拶する態度は、相当な自信がなければ実現できない。
セルフイメージが、人の態度と行動を決定している、という教訓だ。

2.「まあ、とにかく来年の春、会社の玄関で会おうではないか!」

入社試験に見事に不合格になりながらも、合格した同級生によくもこんな言葉が言えるものだ。
結局、臨時雇いの守衛として会社にもぐりこみ、この言葉を実現する。しかも、巧みに社長にコンタクトし、正社員への道を獲得してしまう。
どんな手段をとっても、目標を実現させる強力な意思が大事であるという教訓。
成功へ至る道はひとつではない。ある方法でダメならば、違う方法を考えればいい。あきらめないことが、成功への必須条件だ。

3.「ますます、楽しくなってきたぞ!」

等の破天荒で非常識の行動を、保守的な先輩社員たちが歓迎をするわけはなく、あらゆる冷遇を受ける。
そのことをまったく意に介さない等の口ぐせがこれ。
単純計算をし続けなければならない書類の山を突きつけられても、係長に昇格したときに「君にしてもらう仕事はないね」と言われても、社長に「お前は会社に大きな損害を与えたから、クビだ!」と言われても、
「そりゃ、都合がいい。それは、こういうことですね。快調、快調、ますます、楽しくなってきたぞ!」
と切り返す強烈なプラス思考。結局すべてを跳ね返し、自分の希望通りに物事を進めてしまう。
何事も解釈次第。どんな苦境でもプラスの面を意識すれば、行動への促進剤になるということだ。

あらゆる場面で感心をした。というのが、正直な感想だ。

初めてこの映画を観たときには、「ストーリーは面白いが、こんな非常識な人間はいない。非現実的な、単なる娯楽映画だ」という感想を持っていた。
しかし、今あらためて見ると、成功者とよばれる人たちの考え方、行動の仕方を的確に捉えていると感心してしまった。
初等(はじめひとし)のような考え方、行動は、普通の人たちにとっては非常識でなじみがなく、にわかに受け入れがたいものかもしれないが、成功者と言われる人たちの中では、案外、当たり前のものなのだ。

ホラ吹きも実現し続ければ、預言者として周囲の信頼を得続けることができる。
自分の大ボラを現実しつづけるためには、どんな行動が必要かと考え続け、行動し続ける植木等さん演じる初等(はじめひとし)の姿には、多くの学びが含まれている。

「無責任男」の中に内包されている自分の人生に対する強烈な責任感

これを身につければ、人生で成功できるのも間近なのではないだろうか。
楽しいだけの映画として、終わらせてはいけない作品だ。

最後にこの映画のテーマ曲『ホラ吹き節』の歌詞を紹介する。(作詞 青島幸男)

♪ホラも吹かなきゃ ホコリも立てず
 いびきもかかなきゃ ねごとも云わず
 ボソボソ暮らしても世の中ァ同じ
 デッカイホラ吹いて ブァーッといこう
 ホラ吹いてホラ吹いて 吹いて吹いて吹いて吹いて
 吹きあァてろ

植木等さんが残してくれた、痛快で強烈なメッセージに感謝をしてやまない。
冥福をお祈りいたします。


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子供の頃吉祥寺に住んでいて、父親の会社の社宅のアパートに大体25世帯ぐらい住んでいたので、同じ年頃の子供がゾロゾロいました。 で、夏休みや春休み、冬休みというと、子供同士5〜10人ぐらい(付き添いの親達も最初のうちはいたことがあったかも)で吉祥寺駅の東側にあった東宝へ怪獣映画や若大将シリーズなんかをよく観に行ったものです。 ところでこの怪獣映画や若大将シリーズなどなどは、必ず何かもう1本と併映で、それが森繁の喜劇駅前シリーズや、植木等の日本一の何とかシリーズだったのです──これらのどれが... [続きを読む]

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