ことばの魔術師からの贈り物
はっきり言います。私には難解でした。
"世界で最も多くの読者をもつ自己啓発作家"
オグ・マンディーノに与えられたこの冠が私に多大なる期待(先入観ですね)を抱かせたせいか、著者が伝えたいことをずーっと考えている間に、お話が終わってしまいました。
終止考えていたことは「成功とは何?」ということでした。
お話の中で、登場人物のパトリック・ダン(主人公ということにしましょうか)が著者に代わって、成功の法則を語り、実践していきます。主人公が成功していく過程の中での考え方と行動は理想的なものであり、聖人君子のそれ、そのものです。しかし、ハッピーエンドでないこの物語は、最後に大きなクエスチョンを残しながら終わります。
著者が読者に直接的に伝えるメッセージは、「新しい人生を送るための指針集」として、たったの5ページに集約されています。
これを伝えるために、それまでの240ページが存在していました。
この教えは非常に簡素です。7つのステップに分けられた一つ一つの言葉は、それまでの話を読んできた読者には、大きな想像力が与えられているため、驚くほどすんなりと受け入れることができます。
この7つの秘訣をより効果的に伝えるために、この物語を構成し、展開することができるのが、"世界で最も多くの読者をもつ自己啓発作家"と称される所以なのかなと思いました。
しかし、私の場合アメリカの上流階級の人たちのきらびやかさにあてられて、気持ちが上ずりながら読んでいたというのが正直なところです。「こんな世界に身を置きたいなぁ」と指をしゃぶりながらこの本を読んでいた私には、本当の成功はまだまだほど遠いということでしょうか...
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント